掴めそうで掴めないxx。
No.16
2011/06/22 (Wed) 18:32:11
(朱鷺乙姫の、自室。かちかちと着信を知らせるランプが瞬き、その名を見れば慌てて電話を手にして。通話ボタンを押せば耳に当て―聞こえてくる相手の声に「うん、大丈夫」と答えて通話を始める)
『夜にごめんね、ばたばたしてた?』
「ううん、今は何もしてないよ」
『そっか、やっぱり組織に入ると夜でも忙しいのかなって思ってたから』
「そんなことないよ。……明音こそ、今なにしてる?」
(普段の彼女からは想像もつかないような優しい声と明るい笑顔で、相手と会話し続ける。それもそのはず、相手は自分と親しい姉…のような人物だから。)
『私はお風呂の順番待ち。今日はお義母さんに取られたのよね』
「いっそ最後に入れば、誰にも急かされない、よ?」
『あ、そっか。乙夜がいつも最後に入りたがってたのって、それが理由?』
「きっとそうだね。今でもそんなに変わってないよ」
『ふうんー、乙夜も元気なんだ。…よかった、二人とも何ともなくて』
(心配するような声にぎゅっと携帯を握りしめる。つとめて冷静に大丈夫、そう返事したためか彼女も何ともない調子でそう、と言った。―そうしてすぐにお風呂に呼ばれちゃった、と残念そうな声が聞こえて)
「またいつでもかけて。ボクも、明音にかけるから」
『うん、待ってる。乙夜にもよろしくね?じゃあまたね、乙姫』
(じゃあ、と軽く返して電話を切る。心配そうな彼女の声を思い出し、また携帯を強く握ってため息ひとつ)
―大丈夫だよ、明音。
ボクも乙夜も、亘理さんみたいにいなくなったりしないから。
…というわけで大上さん家の娘さん、明音さん初登場。七尾の回想に出ていた「大上家の娘」は彼女です。
やっとこさ明音のプロフィールをちょこっと公開したので、記念(?)にひとつ記事を。他の人間との関わりは後々こうやって明らかにしていけたらなーと。思っています。
それはそうと、紅子さんには早瀬くんのアイコンの件でご迷惑をおかけしてしまいました…orz
さなえお姉さんの動向が気になってしょうがない毎日。あの謎めいた台詞の真相がわかるのはいつなのだろうと日々わくわくてかてかしております(←)
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No.13
2011/05/29 (Sun) 18:10:05
(昼食後のひととき、依兎の淹れたお茶を飲みながらくつろぐ男性陣。そこに現れたのは一足先に昼食を済ませた女性2人―1人はいつもと変わらない姿、そしてもう1人はいつもより明らかに雰囲気が変わった姿。後ろに一部をくくりつけている髪の毛はすべて下ろし、毛先はふわっとゆる巻き状態。服装はと言うとふんわりクラシカルなロリータワンピという、まさに着付け人の趣味丸出しのもの。絶対似合わない、いや大丈夫、そんな問答をやりとりしつつ男性陣の前に現れたわけだが―)
………。
…………。
……………。
………………。
……な、何?なんで固まってんの?
うー…きっとねこねこが美人すぎて、みんなびっくりしてるだけ。
絶対嘘だろそれ!この格好が原因に決まってる!
い、いや……なんでそんな格好してるんだ?おじさんの記憶の中の寧子ちゃんは、そんな服を着るような子じゃなかった気がするんだけど。
乙夜は美的センスがないから、あいつの言うことは放置でいいの。
ちょっと乙姫ちゃん!?聞こえたよ!?
…まあ時鳥の言うことはさておき、急なイメージチェンジだな。
ぼくも、まさかねこちゃんがそんな服着るようになるなんて、思わなかったよー。
こ、これは!あたしが着たいって言ったんじゃなくて!乙姫がどうしてもっていうから!
とは言いつつ、前のお前だったらぜってー着ねえだろ。
うるさいうるさい、たまにはいいじゃない!一生に一度着るか着ないかなんだから!
男どもだって、たまには違う服を着るといいよ。……だっさいって言って、全員ボクが笑ってあげるから。
笑うなよ、そこは褒めろよ。
寧子、ふんわりを着る。の小話でした。
なんとなく勝気寧子にあんな服を着せたらどうなるんだろう…と考えついてぽちぽちと。本当はバトンとかお題とかやりたいんですが、いいのが見つからなくてですねえ。各背後様が考えた刹那の子守唄用のお題がやりたくてしょうがない。けど、如何せん昔のものだから、勝手に使っていいかどうかの判断がつかず、手を出していません。
あの不等号のやつとかとっても楽しそうなんですけどね!乙夜や乙姫にクエスチョンもやってみたいです。
No.12
2011/05/26 (Thu) 01:58:56
………。
…………。
乙姫ちゃん!乙姫ちゃん喋って!
…なんでボクが?
なんでって、一応かなーーーーり久しぶり、のご挨拶になるわけだし。
……乙夜が喋ればいいと思う。
出たよ人任せ…!駄目だよ乙姫ちゃん、せっかくなんだから、ほら。
……、……乙姫です。
って名前だけか!しょうがないなあ、乙姫ちゃんは。
ええと、かなり久しぶりすぎて覚えてない人が大半だと思いまーす。改めて!ウィルオールに所属してた時鳥乙夜でっす!
んと、同じく……ウィルオールの、朱鷺乙姫、です。
まあ俺達は新キャラでも何でもなく、既存の、しかも柴野くん達より先に戦線にいてね。まあ諸事情により駄目な去り方をしちゃったわけだけど。
なんか、後ろのひとが……せっかくの機会だからって。再開したら、人数的にみんな参加できるかわかんないけど、それなら尚更って言ってた。
そう、そう言うわけでもしかすると期間限定かもしれないけど、出戻りってことで。
…乙夜のことは、三十路って呼んでいいから。
駄目!駄目に決まってんじゃないか乙姫ちゃん!最後に何言ってんの!
というわけで!時鳥と朱鷺です!
もうほんとにね、久しぶりという言葉では足りないぐらい久しぶりのPCでございます。資料が残っていたことが奇跡…!
私情ではありますが、いろいろあって強制退去となってしまった過去があります。それでも刹那の子守唄様が忘れられずに戻ってきたわけですが…やっぱりこの子たちの事が気になってた部分はありました。
なんかもう、悩むなら復活させてしまえ!と勢い余っての復活。プロフィールも急造ではありますが作ってきました。
正式に再開した暁にはどうなるかわかりませんが、どこかで見かけたらよろしくお願いいたします。
それにしても……うちの子にまともな女子はいないのだろうか。寧子は寧子でツンデレだし、乙姫は乙姫で無愛想だし…。可憐さが足りんよ可憐さが。
花雪様のところのマトリョシカな千瀬さんが素敵。あんな感じの性格の人が動かせないので尊敬のまなざしで見つめています←
他のお子様ってなんでああも素敵なんだろう…!みんなまとめてお持ち帰りしたい…!
No.9
2011/05/23 (Mon) 18:27:55
「―なあ七尾、知ってるか?」
25歳の春、またひとつ旅を終えて馴染みの酒場へ顔を出す。
俺と同じような客が何人もいるこの場所で、常連客ともすっかり顔なじみになった。
その内のひとりが、嬉々として話しかけてくる。
「知ってるって、何を」
水で割った焼酎に口をつけながら、隣に座ったその男へ問い掛けてみる。
どうせ他愛もない噂話のひとつだろう、この時はそう思っていた。
「あの大上家に、実は娘がいるってさ」
大上家。依頼を受けて汚い仕事をこなす、暗殺一家。
山奥にあるその家に近づけば一生帰ってくることはない、なんて怪談すら生まれる家。
放浪で得た知識を頭の中で思い出しながら、ふう、と息を吐いた。
「どうせまた情報源のわからないただの噂だろう?あの家には、将来家を継ぐと言われている長男ひとりしかいないはずだ」
「へーへー、どうせただの噂ですよ。でも、火のない所に煙は立たぬ、とも言うけどなあ?」
「噂だろうが真実だろうが、それを確かめる人間なんていないだろう」
「まあ、それは言えてる」
仮にこの話が本当だとして、それを確かめようと思う人間はいないはず。なにせ、一度立ち寄ったら帰ってこれない屋敷なのだから。
―けれど。
「大上家の娘、か…」
ひとつ旅を終えて目的のない自分。
窮屈な家の中に閉じ込められている彼女。
―少しだけ、興味を持ってしまったんだ。
爆弾は大上家、導火線は彼女。
そしてその線に火をつけてしまったのは、間違いなく自分だとこの時は気付く筈もなかった。
ずっと書こうと思っていた七尾の過去話をちらっと。
七尾がまだ柴野家に関わる前の話。放浪中に耳にした他愛もない噂のひとつが発端だった、というね。時として始まりは軽いきっかけの場合があります。
そろそろ寧子以外も動かしたいなあ、と思いつつ、寧子も呼びだしたい相手がいるというか。今絶賛お話し中なんですけどね(笑)
そして、晴れて皆様の中で寧子はつんでれっぽいイメージを獲得したようで。気の強いお姉さん、とのギャップ?ですかね?好きなように可愛がっていただけて嬉しいですけどもね!
25歳の春、またひとつ旅を終えて馴染みの酒場へ顔を出す。
俺と同じような客が何人もいるこの場所で、常連客ともすっかり顔なじみになった。
その内のひとりが、嬉々として話しかけてくる。
「知ってるって、何を」
水で割った焼酎に口をつけながら、隣に座ったその男へ問い掛けてみる。
どうせ他愛もない噂話のひとつだろう、この時はそう思っていた。
「あの大上家に、実は娘がいるってさ」
大上家。依頼を受けて汚い仕事をこなす、暗殺一家。
山奥にあるその家に近づけば一生帰ってくることはない、なんて怪談すら生まれる家。
放浪で得た知識を頭の中で思い出しながら、ふう、と息を吐いた。
「どうせまた情報源のわからないただの噂だろう?あの家には、将来家を継ぐと言われている長男ひとりしかいないはずだ」
「へーへー、どうせただの噂ですよ。でも、火のない所に煙は立たぬ、とも言うけどなあ?」
「噂だろうが真実だろうが、それを確かめる人間なんていないだろう」
「まあ、それは言えてる」
仮にこの話が本当だとして、それを確かめようと思う人間はいないはず。なにせ、一度立ち寄ったら帰ってこれない屋敷なのだから。
―けれど。
「大上家の娘、か…」
ひとつ旅を終えて目的のない自分。
窮屈な家の中に閉じ込められている彼女。
―少しだけ、興味を持ってしまったんだ。
爆弾は大上家、導火線は彼女。
そしてその線に火をつけてしまったのは、間違いなく自分だとこの時は気付く筈もなかった。
ずっと書こうと思っていた七尾の過去話をちらっと。
七尾がまだ柴野家に関わる前の話。放浪中に耳にした他愛もない噂のひとつが発端だった、というね。時として始まりは軽いきっかけの場合があります。
そろそろ寧子以外も動かしたいなあ、と思いつつ、寧子も呼びだしたい相手がいるというか。今絶賛お話し中なんですけどね(笑)
そして、晴れて皆様の中で寧子はつんでれっぽいイメージを獲得したようで。気の強いお姉さん、とのギャップ?ですかね?好きなように可愛がっていただけて嬉しいですけどもね!